以前より何度か紹介していたミニマルテクノのコンピレーションアルバム「Chocolate Minimal House」がダンスミュージック専門配信サイトのBeatport で先行販売されました。
現在ミニマルチャート2位!!
大事なことなのでもう一度言います。
ビートポートのミニマルチャートで2位!
毎日数百曲の大量の新譜がリリースされては去っていくビートポートのリリースの中でチャートインするのはとても難しいこと事なのです。
祝チャートイン!
このコンピレーションの最大の特徴は全曲がわずか6チャンネルのトラックで作られている事です。
普通のテクノは最低でも1.バスドラム2.ベース3.ハイハットクローズ4.ハイハットオープン5.クラップ6.パーカッション7.パーカッション8.シンセ9.シンセ10.シンセ11.FX12.FX…という具合に10〜30チャンネルから構成されています。
今回のコンピレーションは事前に6チャンネルという制限が決められていました。
ジャンケンでチョキで勝つと「チ、ヨ、コ、レ、イ、ト」と6歩進む遊びがありますよね。
その6歩にちなんで6チャンネルという制限が課せられたのでした。
現代のPCメインの音楽制作環境では無制限にトラック数を増やす事ができる中で敢えて「6チャンネル」という制限を作る事でどのようなトラックが生まれるのか?
16人のアーティストがそれぞれ個性と工夫のあるトラックを制作しており聞き応え抜群のコンピレーションです。
普通に作るだけで
1.バスドラム
2.ベース
3.ハイハット
4クラップ
5シンセ
は必要ですので、残り1つ!?
バスドラム以外の音を減らすとしても自由に使える音はあと2つ、、さぁココが個性の見せ所。
少ない音数でどのように厚みを持たせるのか?
少ない音数をカバーする為にどのように展開させるのか?
分厚い和音で攻めたり、アシッドなビヨビヨ音やボイスサンプルを使ったり、非四つ打ちで幅を持たせたり…と16人の工夫が詰まっています。
そして何よりもテクノではリズムが大事です。リズムが単調にならないようにスイングさせたりフィルターかけたりプチブレイクを作ったりと細かなテクニックが凝縮されていますので、トラックメーカーの方も参考になるのではないでしょうか?
特にDJの方に注目して欲しいのは、チョコレートミニマルの曲は音数が少ない分、ミックスで表情が大きく変わる!という事です。
Elektrax グループのオフィシャルDJであるHarryさんの全曲チョコレートミニマルのDJミックスはコチラ。
全曲知ってるのにミックスを聴くと全然違って聴こえてビックリしました。改めてDJの面白さを感じましたね。同じ曲でも使い方やミックスのやり方で全然違うように感じるのは本当に面白いなぁ♪
音数が少ないのでミックスした時にもぶつかり合いが少なく新しい曲が完成するような感じになります。
こうやって自ら制限を設けて創作を行うと新しい表現ができるきっかけになるかもしれません。僕もたまに10分でどこまでテクノができるか?を、テーマに10分テクノのループを完成させる10分チャレンジを行っています。この話はまた別の機会に。