テクノなどのダンストラックは、言葉の壁を乗り越えて世界中でプレイされるのも魅力の一つです。
日本の地方の小さなベッドルームスタジオでPCやシンセを駆使して一人で作った曲が、ワールドリリースされて、ロンドンやベルリン、アムステルダム、マイアミ、イビザなど世界各国のDJによってプレイされてフロアのパーリーピーポーを踊らせている事を想像するとゾクゾク(いい意味で)する気持ちになるのは間違いありません。
日本にもたくさんのテクノレーベルがありますが、自分の音楽性に近いレーベルが海外にしか無かったら?
「諦める必要はありません。」
英語ができない??
「気にしなさんな!」
この後紹介する分をコピペすれば道は開けます!
海外レーベルへのデモの送り方。
①送るレーベルをさがそう!
一言にテクノといっても、ジャンルは20とも30ともいわれるほど細分化されるほどの多様性があり、各レーベルはその中で必ず「レーベルカラー」すなわち、レーベルの色、方向性、一貫性を持っています。
せっかく良いトラックができても、目指す方向性が違うレーベルに送ってもリリースには結び付きません。ビートポートなどで自分の曲に合うレーベルを見つけてアタックします。
②送り先を探そう!
ほとんどのレーベルはレーベルのホームページを持っています。
デモを受け付けているレーベルではホームページのどこかに「Contact」や「Demo」と書かれたページがある事が多いです。
コチラは一例としてElektraxグループのレーベルのHPです。だいたい端にあります。
Demoの先には大体メールのアドレスやメール送信フォームなど、メールでの連絡先がわかるようになっています。
誰もが知っている大きなレーベルではデモすら受け付けていないこともたくさんあります。あなたがもしまだリリースをしていないのであれば、いきなりコネもなく大きなレーベルの耳に音源を届けるのは難しいかもしれません。中堅レーベルを狙って機会を伺いましょう。
③メールを送ろう!その1
メールなどの連絡先が分かったらメールを送りましょう。英語で。
英語が分からなくても心配いりません。以下の分をコピペして送ればOK。
例)1
Hello , my name is 名前 and I am a Japanese Techno(←自分の好きなジャンルに変えてOK) producer .These are two demo for you , thanks so much for the attention.
Cheers
訳)こんにちは、私は(名前)です。日本のテクノ制作者です。
コチラにデモ2曲をあなたに(用意しました)、見てくれてありがとう。
バイチャ!
例)2
HI those are my demos i hope you like them.
訳)やあ!コレら私のデモだよ、気にいってくれるといいな。
例として2つ紹介しましたが、実際に海外のアーティストがデモを送る時に使った文ですので、そのまま使えます。例2は簡単でフランクですが、例1の方が相手のレーベルも「おお、日本から来たか!」と興味を持ってくれると思います。
Facebookのリンクなど自己紹介ができるリンクも貼り付けましょう。
英語ができる方はより詳しく書くと(ハードシンセ使って作ったとか、過去のリリースとか)アピールポイントが上がります。
英語がネイティブでない国の人たちも間違いだらけの英語でも、ガンガンと遠慮なくデモを送ります。英語ができないから・・なんて物怖じしていては日本人が出遅れるばかりです。テクノなど世界中からデモが集まるレーベルは下手な英語でも慣れっこなので気にしなくても大丈夫。
むしろ完璧な英語で送ると、ネイティブばりのスラングが入った返信が来て困ることもありますので、たどたどしい英語で十分!
④メールを送ろう!その2
メールの文面はできたので、あとは曲を添付しなければなりません。
一番ダメなのはメールに直接曲のファイルを添付する事です。
重たいメールは開く方もウンザリします。世界中がブロードバンドでスイスイとダウンロードできるわけではありません。
曲を添付するには2つの方法があります。
1:SoundCloudのリンクを貼り付ける。
2:オンラインストレージにアップロードして、ダウンロード用のアドレスを貼り付ける。
1:のSound Cloudのリンクは、受け手がメールのリンクを開いたらすぐに音を出して確認できるのが最大のメリットです。
デメリットは、受け手の手元にファイルが残らない為、フィードバックがあっても忘れられやすい事です。
2:のオンラインストレージはWetransferを使う人が圧倒的に多いです。
コチラのサイトに送り先と送り主のメールアドレスをいれて、送りたいファイルをAdd Filesボタンを押して指定します。
ここでは一旦両方に自分のメールアドレスを入れて、アップロード完了後に送られてくるメールに記載されているリンクを確認して、リンクをレーベルへのメールにコピペすると確実です。
ここでの注意!送るのはmp3ファイルにすることです。いきなりWAVを送ってはいけません。
WAVはファイルが重たい事と、WAVを渡すと勝手にリリースされる可能性があるという事が理由です。コミュニケーションがないままリリースなんて話が実際にありますのでデモはmp3で送りましょう。もちろん高品質で聴いて欲しいので320kで用意しましょう。
こちらのオンラインストレージ経由で送るメリットは相手の手元にファイルが残るので、EPやアルバムの曲順などを考えたり選考する際にファイルにタグをつけれるので管理しやすいのです。
デメリットはレーベルのレスポンスが遅すぎる時に、リンクの期限が切れてダウンロードされないままデモを聴かれない・・ことが発生する可能性があります。
④メールを送ろう!その3
メールを送ろうその1の英語の文がTheseやThoseと複数形になっていたのに気がついたでしょうか?
デモを送る際には1曲で送っても、よっぽどのクオリティーでなければリリースに結びつきません。最低でも2曲は送りましょう。
4曲くらいあれば比べて選べるし、制作のクオリティや制作者「らしさ」を感じとる事が出来るのでベストです。
⑤Facebookでもデモを送ろう
レーベルのほとんどはFacebookのページも持っています。Facebookではメッセージの受信を許しているレーベルとそうでないレーベルがあります。
メッセージを送れるレーベルであれば、メールよりもFacebookの方が返事が早い場合が多いです。今やメッセンジャーでほとんどの連絡が済むようになったのでメールよりもメッセンジャーの方が確実に素早く届く可能性が大きいです。既読も分かるし。レーベル側も送り主のプロフィールをすぐに確認できるので便利です。
⑥返事を待とう
デモを送ったらあとは返事を待つだけです。
1週間程度で返事が来なければ諦めて別のレーベルを当たりましょう。
落ち込む必要はありません。たまたまレーベルカラーに合って無いとか、デモが来すぎてリリース準備が追い付かないから聴けていないとか、様々な理由から返信がない事があります。
もちろん、クオリティーの問題もあるかもしれません。そのレーベルの楽曲と比べて足りない部分があればスキルを磨きましょう。次回作に活かせるでしょう!
中には丁寧に「曲の展開が悪いから、曲調があってないから」など理由を説明して断って来るレーベルもあります。素直に「Thanks for your feedback !」フィードバックありがとう!とお礼を言いましょう。そして曲を作り直すか、別のレーベルを当たりましょう。
⑦良い返事かきたら
リリースしたいと返事がきたら、おめでとう!!
マスターファイルを送ってコントラクト(契約)を交わそう!
ここから先は自力で道を切り開くのだ!
という流れで海外のレーベルとコンタクトをとってみましょう。
幸いなことに日本という国に良い印象を持っている人が多いので、日本からのデモを喜んでくれるレーベルもたくさんあります。
コチラのElektraxというオーストラリアのレーベルグループ
は10を超えるレーベルを運営しており、親日のレーベルオーナーが日本のアーティストとも親交が深いことで知られています。
様々なジャンルのテクノのレーベルがあるので、曲によってフィットするレーベルを紹介してくれたりもする優良レーベルです。
また、日本にも優良なレーベルはたくさんあります。
そのうち紹介をしていくことにしましょう!
思いのほか長文になってしまったけど、、たくさんの日本のテクノやダンスミュージックが世界にたくさん羽ばたきますように☆
おやすみー
追記1
デモ音源のタイトルに必ず自分のアーティスト名を入れましょう。
DJWarp_Demo123_OriginalMix.mp3
みたいにアーティスト名と曲名を入れないと誰の曲か迷子になる事があります。